日産 フェアレディZ Version NISMO クラッチ交換および駆動系の振動対応

 ニッサン フェアレディZ(Z33型)のクラッチ交換をご依頼頂きました。クラッチ交換から10万km程度経過しているのと、アクセルを踏み込んだ時に駆動系がガクガク、ガッコンガッコンと振動することがあるとのことで、その確認も行います。
 Z33のクラッチについては純正品、メタル、カーボン、ツインプレート等多数の選択肢がありますが、お客様の乗り方や予算を考慮して、今回EXEDY(エクセディ)のウルトラファイバーを選択することとしました。こちら後述しますが、フライホイールもセットで交換すると性能を向上した上で純正よりも大幅に部品代を抑えることができます。
 早速下回りの各部品を外して行きますが、走行距離が多いこともあり部品の固着が多く手が掛かります。バーナーや冷凍スプレー等、様々駆使して分解して行きます。

バーナー炙りによる固着ナット外し

 多くの部品を取り外し、いよいよミッションを下ろします。ミッションジャッキにミッションを固定し、ミッションを引き抜きます。

 ミッションが無事下りましたので、クラッチを取り外しました。クラッチの奥にあるフライホイールを点検したところ、Z33特有の機構であるダブルマスフライホイールのダンパーにヘタりが見られました。これが走行中のガッコンと言う振動の原因ですのでフライホイールも交換することとなりました。フライホイールはEXEDYのダブルマスではないタイプを選択しました。

クラッチおよびフライホイールを取り外したところ

 次にフライホイールを取り外したところ、リアクランクシールから若干のオイル漏れが見られましたので、クランクシールも交換します。Z33のエンジンにはVQ35DEとVQ35HRがありますが、この車両に載っているHRエンジンは、この状態でクランクシールの交換が可能です(一方のDEはオイルパンを外すことになるため大変な手間となります)。

リアクランクシール交換

 エンジンのミッション接合部はミッションを下ろした際にしかアクセスできませんので、今後のトラブルの元とならないようしっかりと清掃します。

エンジンリア側

 清掃後、フライホイールおよびクラッチを取り付けます。また、レリーズベアリングやフライホイールボルトはもちろん、このタイミングでしか交換できないブッシュ等の細かな消耗品もこの機会に交換しておきます。

 

 車両を復元し、ロードテスト後にお客様に納車させて頂きました。駆動系からの振動は完全に収まり、また残量の少なかったクラッチも新品になり、不安なく走行できるようになりました。この度はご用命誠にありがとうございました。
 当店では輸入車のご入庫が多いですが、国産スポーツカーも得意としております。是非ご利用下さい。

株式会社東京オートラボ
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