R56 ミニ（MT）のクラッチ交換およびエンジンオイル漏れの修理でご入庫頂きました。まず、クラッチ滑りが発生しているとのことでクラッチを交換します。この型のミニのクラッチ交換は、フロント周りを全て外してエンジンとミッションを丸ごと下ろす方法と、フロント周りは外さずにフロントメンバーを下ろしてエンジンを車体に残したままミッションを脱着する方法があります。当店では、エアコン系統を取り外す必要がなく、冷却水も抜く必要がないためトータルでコストを抑えられる後者の方法を取ります。
関係する電気コネクタやバッテリー端子、および足回りを取り外し、メンバーを下ろします。
次にエンジンを車体に残したままミッションを取り外しますが、メンバーを下ろしているため車体側にエンジンを支えるものがなく、エンジンクレーンでエンジンを吊って固定します。
ミッションを下ろしました。ミッションを外す機会は少ないので、将来のトラブルの可能性を少しでも減らすため入念に清掃します。
クラッチはお客様の指定でOguraクラッチのARUGOSを採用しました。こちらはクラッチカバーおよびクラッチ板に加え軽量フライホイールもセットとなっており、エンジンのレスポンスおよび吹け上がりが向上します。
フライホイール、クラッチ、ミッション、メンバー、その他外したものを取り付け、クラッチ交換作業が完了しました。
続いてオイル漏れ修理を行います。オイルパンとエンジン本体の隙間からの漏れが確認できたので、オイルパンガスケットの交換を行います。この型のミニのオイルパンは、液体ガスケットでシールされているため、オイルパンを外してガスケットを剥離します。この時少しでも古いガスケットが残っていると漏れの原因となりますのでオイルパン側、エンジン側ともに完全に除去します。将来にわたって漏れが発生しないよう、かつ余計なガスケットがエンジン内に入らないよう、適切な量のガスケットを塗布してオイルパンを装着します。
オイルパンからのオイル漏れは止まり、クラッチ・フライホイール交換と合わせて今後も安心して走れる車となりました。この度はご用命ありがとうございました。
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