前回記事に引き続きR35 GT-Rの整備をご紹介します。ミッションオイル(=ATF、DCTF)およびデフオイルが交換時期であるため交換します。DCTFは様々な種類がありますが、当店ではお客様の乗り方や予算、ご希望に応じてご選択頂けます。基本的には以下を使用しています。
・サーキット走行をされる方・・・純正(ミッションオイルR35スペシャル)、HKS DCTF Sport 等
・サーキット走行をしない方・・・純正(ミッションオイルR35スペシャル)、HKS DCTF Touring、MOTUL MULTI DCTF等


今回はサーキット走行の予定がなく、比較的安価なHKS DCTF Touringを使用します。R35のミッションオイル交換方法は、大きく分けて以下の種類が選択できます(なお当店はトルコン太郎を所有していますが、R35はDCTであるため使用しません)。
①・・・オイルのみ交換
②・・・①+フィルターおよびストレーナーを交換
③・・・②+バルブボディ(ソレノイドバルブ含む)洗浄
当店は、基本的には①で問題ないと考えていますが、お客様の考え方や走り方に応じて最適なプランを相談させて頂きます(①<②<③の順で費用が掛かります)。ただし、初期型でソレノイドバルブ回転対策クリップ(対策キャップ)装着が未実施の場合、早急に実施することをお勧めします。この場合バルブボディを取り外す必要があるため、必然的に③の作業を行い、そのついでに対策キャップを取り付ける形となります。
今回は③の作業をご紹介します。まず、ミッションオイルをドレンから抜いた後、オイルパンを取り外します。


次の写真が新旧オイルの比較です。3万kmで交換していますが、このくらい汚れています。

オイルパンには鉄粉除去用のマグネットがついています。多くの場合かなりの量の鉄粉が付着していて、今回も大量に付着していました。マグネットおよびオイルパン内側をしっかり清掃します。


続いて、オイルフィルターおよびストレーナーを取り外します。次の写真が新旧のフィルター、ストレーナーです(なおストレーナーもフィルターが入っている部品です)。


続いてバルブボディを取り外したところです。中のトランスミッションギア本体が見えています。

取り外したバルブボディが下の写真です。ソレノイドバルブの鉄粉も見えます。これはバルブの中にセンサーが反応するための磁石が入っており、その磁石付近に鉄粉が残ることで生じます。バルブを取り外してキレイに清掃します。


各部の清掃後、バルブボディ、フィルター、ストレーナーを取り付け、Oリングおよびオイルパンガスケットを新品に交換して復元します。その後、オイルディスペンサーを使用してオイルを充填します。約10L入ります。

オイル充填後、オイルを50℃以上に暖めてオイル量の調整を行います。最後に診断機を用いてミッションの再学習(クラッチ学習)を行います。


以上がバルブボディ取り外しまで行った場合のミッションオイル交換作業です。オイル交換だけの場合は、ドレンからオイルを抜いた後、フィラーからオイルを入れるだけですので、手間はずっと少ないです。
続いて前後デフオイルの交換です。これはドレンから抜いて、フィラーから入れるだけです。デフオイルはフロント/リアとも、MY11まではデファレンシャルオイルR35スペシャル、MY12以降はデファレンシャルオイルR35 COMPETITIONが指定となっており、この車両は前者を使用します。なお、ご希望によりWAKO’SやMOTULのオイルもお選び頂けます。

前後デフのドレンからデフオイルを排出します。


デフのドレンボルトはマグネットになっており、鉄粉が付着するようになっています。この車両でも大量の鉄粉が付着しています。

鉄粉を清掃しデフに装着したらデフオイルを充填して作業完了です。下の写真が交換前後のリアデフオイルです。かなり汚れて鉄粉も混じっています。

一般の車ではミッションオイルは一度も交換しとことがないと言うオーナー様も多いかと思いますが、R35は高性能、高精度なDCTを装備していますので、定期的なミッションオイルの交換は必須です。オイルの選択、交換時期等のご提案も可能ですので是非一度ご相談下さい。
当店ではR35 、およびR32、R33、R34 GT-Rについて、車検、修理、カスタム等、全般的な対応が可能です。もちろんエンジンオイル交換だけでも承りますので、是非ご利用下さい。
株式会社東京オートラボ
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