ベンツ Sクラス(W222) 冷却水量低下警告(冷却水漏れ)修理

 メルセデスベンツ S550で冷却水量(LLC、クーラント)低下の警告が出るとのことで修理のご依頼を頂きました。LLCリザーブタンクを確認すると確かに冷却水が減っています。エンジンルームを覗いて漏れ箇所を確認しますが、明確にここから漏れていると言う箇所が見当たりません。次に冷却水系統に圧を掛けて漏れ箇所を確認してもどこからも漏れてきません。実はこのような場合、ベンツでは疑うべき箇所があります。それはウィンドウッシャータンクです。ウォッシャータンクを確認すると、中に緑色の冷却水が入っています。

ウィンドウォッシャータンクへのLLC混入

 これはどう言うことかと言うと、ベンツではウォッシャー液の凍結防止および窓の解氷のために、ウオッシャータンクに冷却水配管を通すことでウオッシャー液を温めています。その配管で漏れが発生することで、ウォッシャータンク内にLLCが入ってしまうと言うわけです。これはベンツに関する知識がないとなかなか分からない故障です。
 確認のためにウォッシャータンクの水を全て抜き再度冷却水系統に圧を掛けると、LLCが漏れてくることが確認できました。

ウィンドウォッシャータンクの内部

 漏れ箇所が特定できましたので、故障部品を交換します。次の写真が問題の部品です。

ウィンドウォッシャータンク内の冷却水パイプ

 部品を交換し、圧を掛けても漏れてこなくなることを確認しました。また、オーナー様は減少分の補充として緑の通常のLLCを入れていたのですが、W222はスーパーLLCが指定ですので冷却水の入れ替えも必要です。エンジン内部およびヒーターコアの中まで交換するために、冷却水の真空引き充填、温め、排出を繰り返します。
 作業を無事完了しご納車させて頂きました。冷却水漏れはエンジンのオーバーヒート、ひいてはエンジン本体の損傷に繋がりますのですぐに修理が必要です。当店ではベンツの修理に多数の実績がございます。是非ご利用下さいませ。この度はご利用頂き誠にありがとうございました。

株式会社東京オートラボ
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